河野裕子短歌賞で入賞・入選した6名に表彰状の伝達式を行いました。
高校3年生「現代文」の授業の一環として現代短歌創作に取り組み、42名(一人2首)の生徒が高校短歌の全国公募大会の最高峰の一つ「河野裕子短歌賞(青春の歌部門)」に応募しました。その結果、応募総数15,673首の中から、本校生徒作品が、入賞に2首(選者賞、京都女子学園長賞)、入選に4首選出される栄誉を得ました。本年はコロナ禍により京都での受賞式が実施されなかったため、本校でその伝達式を実施しました。https://www.eventscramble.jp/e/kawano/
なお、選者賞(全国3位相当)の下田紗希さんはこれにより教育長表彰の栄誉も得ました。
■入賞
・選者賞(島田幸典)(全国3位相当)
うすくなる祖父の手のひらつかんでいるつかまれていたはずだったのに /下田紗希
祖父の手を握ると昔のような張りや厚みもない。「うすくなる」は実感に即した具体的な表現である。さらに以前は力強く握られていたのが、今は逆だという発見に到る。祖父との関係の変化を細やかに、また端的に捉えている。(選評/島田幸典)
・京都女子学園長賞(全国4位相当)
虫かごをぶら下げ飛び出す弟になんだかついて行きたくなった /三谷梨華
■入選
一番乗りプラットホームの沈黙につつまれながら葉の声を聞く /長谷川優衣
帰りのバス夕日と並んで走ってるまるで私が世界の中心 /松本 萌
引退の試合終了。来ないでと言ったあなたの帽子がゆれる /安岡蘭夏
ラストラン鉛の如く重い足声も聞こえぬ四百メートル /米原 渉
選者賞/下田紗希 京都女子学園長賞/三谷梨華


入選/長谷川優衣 入選/松本 萌


入選/安岡蘭夏 入選/米原 渉



「河野裕子短歌賞」:河野裕子(かわのゆうこ)は、戦後を代表する歌人です。みずみずしい青春の恋愛歌や家族の歌など、生の実感を表現する作風で戦後歌壇のトップランナーとして数多くの賞を受賞しました。毎日新聞歌壇、NHK短歌等の選者、織田作之助賞選考委員の他、晩年は宮中歌会始の選者も務めました。2010年8月没。享年64歳。翌2011年に河野を顕彰する本賞が設立(産経新聞主催・京都女子大学共催)されました。(本校は一昨年大会で学校賞を受賞しています。)
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