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2020/01/14

12月全体集会校長あいさつ

Tweet ThisSend to Facebook | by 管理者1
 まず最初に、再来年令和3年1月実施予定だった大学入学共通テストにおける記述式問題の導入について見送りが決定しましたが、文部科学大臣が次のようにコメントされていますので伝えます。
 『再来年(令和3(2021)年)1月実施の大学入学共通テストにおける記述式問題の導入については、受験生の不安を払拭し、安心して受験できる体制を早急に整えることは現時点において困難であり、記述式問題は実施せず、導入見送りの判断をいたしました。
 再来年1 月の共通テストに向け勉強している生徒や、保護者、教師をはじめとする関係者の皆様にはご迷惑をおかけする結果となり、誠に申し訳なく思いますが、ご理解を賜りたいと存じます。』というコメントです。
 令和3年1月の導入は見送りとなりましたが、個別選抜において記述式問題の活用に積極的に取り組むよう、各大学に文科省から依頼しています。
 もう一つは、大学入試英語成績提供システムについてです。11月1日に大臣が令和2年度からの導入見送りを発表されました。このことについても既に対応していますが、何か不安がある人は相談してください。
 本校では、今までも記述式模試を行っており、「知識や思考力・判断力・表現力」を養う授業や英語4技能の強化について学校教育にも取り入れています。そのような取組を導入した理由は、単に大学入試合格のために行うものではなく、これからの時代を生き抜く皆さんにとって身につけるべき必要な資質と考えたからです。通過点としての大学入試で導入が見送られたとしても、皆さんがそれらの力をつけなくてもよい理由にはなりません。
 これからの社会はAIの普及により大きく変化しますが、一方で人間としての本質的な能力が問われる時代になります。人間はより人間らしく、心の豊かさを追求するような業務は一層求められます。皆さんにとっては自己実現のための勉強はもちろんですが、今しかできないことに挑戦し、豊かな心をつくる努力をしてほしいと思います。
 ステージ3の皆さんは、センター試験まで1か月を切りました。過去を振り返っても過去は変わりませんので、前を見て進んで行ってください。大切なのは心の持ち方です。特に感情は取組に大きな影響を与えますので、感情の起伏をなくし着実に進めてください。それから、もうやっていることと思いますが、テストの全体像を把握して時間配分を考えてからスタートしてください。テストと受験勉強は違いますから、時間には留意が必要ですので、腕時計を身につけて受験することも必要と考えます。皆さんの健闘を祈ります。
 ステージ2の皆さんは、進路目標を設定して取り組んでいると思いますが、情報収集をしておいてください。ともすると志望校の偏差値やHPの記事にとどまっている人もあるかもしれません。興味関心と気になる社会問題、チャレンジグループのテーマが重複することによって確かな志望動機が生まれます。そして、志望する大学や学部だけでなく、具体的な講座や教授を絞り込んで調べることをお勧めします。大学の学びを知ることによって今何をしないといけないかを再確認することができます。
 ステージ1の皆さんは、入学して9か月が過ぎました。もうすっかり慣れてきたと思いますが、私は多くの卒業生を見ていて、進路志望への取組をもっと早くにスタートする必要があると感じています。「まあ入学したばかりだから」という人もいますが、卒業生の多くは「もう少し早くにスタートすれば良かった」と言って浪人し、現役時代より1つも2つも上のランクの大学に合格しています。つまり西高生は目標設定や受験のスタートを早めることで大きく自分を成長させることができるということです。過去を振り返るのではなく、常に前を見て進んで行ってください。
 人間はいくらでも変われます。大切なのはその気になるということです。できない理由を挙げる人はたくさんいますが、たとえ可能性が低くてもできないわけではありません。やってみないとわかりません。ならばどのようにしたらできるのかそのことを考え実践していきましょう。
 この冬休みが皆さんにとって有意義なものになることを期待しております。
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平成31年度入学式式辞

 校塔から続く桜は花びらを散らし、木々の若芽が吹き出す春爛漫の季節を迎えていますが、本日は中部地区四町の
教育長様をはじめ多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り、多くの保護者の皆様のご出席のもと、このように盛大な入学
式を挙行できますことを心より感謝申し上げます。
 ただ今、百二十名の入学を許可いたしました。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。そして、保護者の
皆様、本日は誠におめでとうございます。新入生の皆さんは、高校入試を見事突破され、本日の入学式を迎えられま
した。日頃から努力を重ねてこられたことと思いますが、保護者をはじめとする多くの方々に支えられているお蔭で、
今の自分があることを決して忘れてはなりません。支えていただいた方への感謝とその期待に応えようとする気持ち
を新たに、高校生活をスタートさせてほしいと思います。
本校は、大正三年六月に倉吉町立実科高等女学校として設立され、鳥取県立倉吉高等女学校等を経て、昭和二十八年
四月に鳥取県立倉吉西高等学校と改称し、今年度で創立百五年目を迎える伝統校です。多くの諸先輩方から受け継い
だ伝統は益々パワーアップして受け継がれています。生徒会活動は最近特に盛んになっていて、中でも毎年七月頃に
開催します西高祭では、ご来場いただいた皆様方に楽しんでもらえる学園祭を目標に年々充実した活動となっていま
す。昨年度は、第五十一回を迎え、リスタートをテーマに組織的な取組を見せてくれました。実行委員自ら学校の模
範となる生徒像をイメージして統制の取れた組織をつくり、個よりも集団を意識した取組は大変素晴らしいものにな
りました。  
部活動では、昨年度弓道部や自転車競技部の全国大会上位入賞をはじめ、卓球部が全国選抜大会に出場しました。また、
夏の県大会でベスト四に進んだ野球部など、運動部・文化部とも切磋琢磨しながら練習に励み、自分を大きく成長さ
せています。入学される皆さんにはそのような伝統も受け継いでほしいと考えています。
 さて、本校の教育目標は、「校訓である『立志』の精神に基づき、自らの志(使命感)を明確に持ち、将来、地域貢献
及び社会貢献のできる心豊かな人材を育成する」ことです。「立志」とは、自らの志を立て、失敗や挫折を恐れず、そ
の実現に向けて積極果敢に取り組むことです。そして、その目標を実現するための重点目標は次の三点です。
一点目は、「キャリア教育の充実」です。チャレンジグループ活動の目的は、10年後の自分の理想像をイメージした
とき、なりたい自分になるためには高校時代に何をやっておくべきかを考える進路探究です。皆さんに合格者登校日で
お願いした発展させたい興味関心からスタートします。具体的な流れとしては、社会の仕組みや課題を調査研究するこ
とによって自ら解決したい課題を発見し、より良い社会の実現に向けて、課題解決の方策を探究して提言をまとめます。
それに合わせてそのような学びを継続できる進路目標を設定します。目標を具体化することで意欲を高め、皆さんの夢
の実現のために自分を大きく成長させてほしいと考えます。
二点目は「人間力の向上」です。ここでは社会が求めている資質を学んでほしいと思います。具体的には、服装はもち
ろん、あいさつや返事、言葉遣いなど、高校生にふさわしい生活習慣や態度を身に着けることは言うまでもありません。
それに加え、他者への感謝や思いやりの心など豊かな心と表現力を身に着けてほしいと考えています。地域貢献、社会
貢献を行うためには人間的な魅力が必要です。皆さんには、社会が求める必要な資質を肌で感じてもらうためにも、講
演会や校外のボランティア活動などに積極的に参加して交流を行ってください。そして、人としてのより良い生き方を
模索してほしいと思います。
三点目は、「志を高く持ち、学ぶ意欲を向上させること」です。勉強は何のためにするのかというと、単に大学入試で
高得点を取るためだけのものではありません。自ら掲げた目標を実現するためです。高等学校で様々な教科科目を学ぶ
ということは、分析の視点を増やすことですから、自らの可能性を引き出すためにも、積極的に学んでください。また、
上級学校としての大学は、自分の設定したテーマを研究するところです。研究に必要な学力が身についているかを確認
するのが入試ですから、大学生活を充実させるためにも、基礎学力を身に着けておいてください。連続した過去ー現在
ー未来の繋がりの中で、未来をよりよく生きるためのヒントは、過去から繋がっている知恵や伝統にあると私は考えます。
教科書は先人の知恵や伝統を学びやすいようにまとめています。過去からの遺産を受け継ぎ、未来へとつないでいただ
きたいと思います。
五月には年号も「令和」に変わり新しい時代を迎えますが、これからの世の中は何が起こるか予測できないほどの不透
明な時代です。それを乗り切るための正解はどの教科書にも書いてありません。自分で考え、切り拓いていかなくては
なりません。本校で行っているチャレンジグループ活動は、自らの興味関心からスタートしますが、努力次第で将来の
自己実現に向けて大きく前進することも可能です。しかしそれは楽しいことばかりではなく、苦しい時も訪れるかと思
います。その時にどんなことを考え行動するかが将来に大きく影響すると考えます。
代々木競技場や東京都庁、倉吉市役所等を設計された建築家として有名な 丹下健三 さんは、「建築は才能ではなく
粘りだ」とおっしゃっています。天才と言われた建築家でさえもそう言わせているのは、センスだけではうまくいかな
いということであり、そこからどう粘って続けていくかが重要です。様々な課題を乗り越えることが成長することであ
り、皆さん全員が乗り越えるだけの資質を持っていますので、その力を活用できるように心を鍛えてください。そうす
ることにより未来は大きく広がります。皆さんの意欲的な取組により、三年間で大きく成長されることを心から期待して
おります。
最後に、本日、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、お忙しい中、新入生のために激励をお寄せいただき、誠にありがと
うございます。また、ご出席くださいました保護者の皆様、本日、確かにお子様をお預かりいたしました。私たち教職
員は、皆さんのご期待に添えますように精一杯取り組ませていただきますので、ご理解・ご協力を賜りますようお願いい
たします。ご臨席いただきましたすべての皆様に重ねて感謝を申し上げ、式辞といたします。

平成三十一年四月八日
                 鳥取県立倉吉西高等学校  校長 稲毛  靖