《平成26年度の研究推進》
1.本年度の研究主題
『~「総合的な学習の時間」と教科学習の相互作用をはかり,各教科で求められる思考力を高める~』
・思考力とのつながりを考慮に入れ,学校保健教育、道徳教育、特別活動などの取り組みを充実させる。
【主題設定の理由】
一昨年度から実施の新学習指導要領では、「生きる力」を育むという理念のもと、知識や技能の習得・活用とともに思考力・判断力・表現力の育成を重視している。これらの力を育成するためには学習プロセスにおける「言語活動の充実」を図ることが重要である。
本校でも「言語活動の充実」を念頭に置きながら、特に言語を媒体として「考える」ことを基軸とした授業を行い、思考力・判断力・表現力の育成を図ってきた。一昨年度より国立教育政策研究所の教育課程研究事業の「総合的な学習の時間」で研究指定を受け、身近な問題である郷土に関わる題材を取り上げ、総合的な学習の時間の探究学習の質を高めることに取り組んだ。そして思考力の育成を研究の柱として,総合的な学習の時間と各教科との相乗効果も期待し,確かな学力の定着と向上を目指し、研究をすすめた。
探究的な問題解決をしていく学習プロセスをとり、情報を収集して整理・分析する段階で思考ツールを活用し具体的な思考活動を行うことで、学習場面・生活場面で期待する成果も見られた。
教育課程研究事業の研究指定は終了したが,以下のように課題も存在する事が明らかとなった。
・生徒個々の思考の段階を高めるとともに,集団での思考力も育成すること
・授業のねらいにより適した思考ツールの開発とその活用をすること
・各教科との相互作用を,教科の授業を通して具体的に検証していくこと
・「らっきょう学習」について,生徒の意欲が3年間持続していく工夫を行うこと
・教科の枠をこえた横断的・総合的な単元づくりの工夫を行うこと
・小学校での実践と育てたい力を把握して,小中連携を図っていくこと、など。
これらの課題を踏まえて,研究主題にそって思考力の育成を研究の柱とした取組を継続することで,今までの成果がより確かなものになると考える。よってこの主題を設定した。
2.研究の具体的内容
各教科で取り組んできた言語活動の実践を通し、その内容や指導方法を検証しながら新学習指導要領に対応する取り組みを推進していく。
◆研究主題に基づく総合的な学習の時間の授業実践。
◆道徳・学活などの他教科との連携を含めた総合的な学習の時間の総合単元的な計画づくり。
◆「言語活動」を通して、思考力、判断力、表現力を高めることができる授業づくり。各教科で「言語活動」 を通して育てたい評価の観点を明確にする。
◆「言語活動」を活用していくために有効な学習形態を工夫し、教師の授業力向上・授業改善の研究をする。
◆道徳的価値の自覚を深める道徳教育の実践。
◆学習の深化や個に応じた指導につながる少人数指導(数・英)における学習形態を研究する。習熟度にそった授業形態も考慮に入れていく。